のどが腫れている・首が太い感じがする(甲状腺腫)
「子どもの首元がなんだか膨らんで見える」
「飲み込むときにのどのあたりが動いている気がする」
「学校の健康診断で“のどが腫れている”と言われた」
こうした症状やきっかけから、「もしかして甲状腺の病気?」と不安になる保護者の方もいらっしゃるかと思います。
お子さまの「首が太い」「のどが腫れている」ように感じたとき、甲状腺という首の前側にあるホルモンを作る臓器に異常がある可能性が考えられます。
かわべ御池こどもクリニックでは、小児内分泌の専門医が、甲状腺の状態を視診・触診・超音波検査・血液検査を通して評価し、必要に応じて治療や経過観察を行っています。
甲状腺腫とは?
「甲状腺腫(こうじょうせんしゅ)」とは、甲状腺が通常よりも大きくなっている状態を指します。
腫瘍という意味ではなく、機能に問題があるもの・ないもの、さまざまなタイプがあります。
お子さまの場合、以下のような形で気づかれることがあります。
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正面から見ると首が左右対称でなく、片方だけふくらんでいる
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飲み込むときにのどが上下に動いて目立つ
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健診や小児科で「甲状腺が大きめですね」と言われた
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声がかすれる、のどの違和感がある
のどの腫れ・首が太く見える原因
甲状腺の大きさが変わる原因は複数あり、以下のような疾患が関係していることがあります。
| 原因 | 説明 |
|---|---|
| 橋本病(慢性甲状腺炎) | 甲状腺機能が徐々に低下する病気で、首の腫れが見られることがあります |
| バセドウ病 | 甲状腺ホルモンが過剰に出る病気で、腫れとともに動悸や汗、体重減少などを伴うことがあります |
| 思春期の一時的な腫れ | ホルモンバランスの変化により、一時的に甲状腺が大きくなることがあります(機能に異常なし) |
| 甲状腺のう胞・結節 | 中に液体がたまる「のう胞」や小さなしこりができることがありますが、多くは良性です |
| 甲状腺機能低下症 | ホルモンが少ない状態で、腫れを伴う場合があります |
特に注意が必要なのは、腫れに加えて元気がない・むくみ・便秘・体重増加・発達の遅れなどの症状が見られる場合です。
当院での検査・評価
当院では、以下のような検査で甲状腺の状態を確認しています。
1. 視診・触診
→ 首の形・左右差・硬さ・しこりの有無などを確認します。
2. 超音波(エコー)検査
→ 放射線を使わず、痛みのない検査で、甲状腺の大きさや内部の様子を詳しく確認できます。
3. 血液検査
→ 甲状腺ホルモン(TSH、FT4)、抗体(抗TPO抗体など)の状態を評価します。
4. 必要に応じて
→ レントゲンや骨年齢の検査、大学病院での精密検査をご案内することもあります。
どのような治療があるの?
腫れの原因によって対応が異なります。
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機能が正常な一時的な腫れ(思春期性甲状腺腫)
→ 定期的な経過観察で問題ないことが多いです。 -
橋本病(甲状腺機能低下症)
→ ホルモンが少ない場合は、足りないホルモンを補う治療を行います(飲み薬での補充) -
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
→ ホルモンの働きを抑える薬を使い、症状のコントロールを行います。 -
のう胞や結節
→ 小さく無症状であれば経過観察、大きい場合や疑わしい所見がある場合は専門病院へ紹介します。
よくある質問
Q1. 見た目だけで病気かどうか判断できますか?
A1. 難しいです。腫れの大きさだけでなく、機能が正常かどうかが大切なので、血液検査やエコー検査が必要です。
Q2. のどの腫れがずっとあるのですが、大丈夫でしょうか?
A2. 長期間続く場合には、機能低下や自己免疫性の病気が隠れていることがあります。一度ご相談ください。
Q3. 学校の健診で「再検査」を言われました。どうすれば?
A3. 当院では健診後のフォローにも対応しています。紹介状がなくても大丈夫ですので、お気軽に受診ください。
院長より
のどや首の変化は、つい見落とされがちですが、お子さまの健康状態を映す大切なサインです。
かわべ御池こどもクリニックでは、小児の甲状腺疾患に精通した専門医が、お子さまの状態を丁寧に確認し、必要に応じて検査・治療・大学病院との連携も行っています。
「ちょっと腫れているかも?」「学校で指摘された」という程度でも、どうぞ安心してご相談ください。
平日19時(木曜除く)まで診療しておりますので、学校帰りでもお気軽にお越しいただけます。
